使えない布マスクをあたしたちに送りつけたり、この非常時に利権のにおいがプンプンする「Go To」キャンペーンを決行し、感染拡大を招いたり。
それらはぜんぶ税金でなされている。コロナ禍で、あたしたちは生きていくのがやっとなんだけどな。その中から税金を払っているんだけどな。
小沢さんがいうように、政府の人間はあたしたちの苦境は見えていないのだ。いいや、見えないんじゃない。見ようとしていない。次の選挙があるときまで忘れちゃいけない、絶対に。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2020年8月28日号