「有吉さんは、一度ブレークしてその後くすぶっていた時代に『内村プロデュース』でフックアップされたのは有名な話でしょう。また、有田さんも海砂利水魚として人気が出たあと、『ウンナンの気分は上々』で今のコンビ名に改名をして、さらに売れるようになっていきました。ふたりとも、今では若手をいじる側にまわっていますよね。有吉さんは、『有吉の壁』で、第七世代の若手だけでなく、面白いけど売れ残った芸人たちを次々と番組に出演させています。ゴールデンになってから視聴率も2ケタをキープして絶好調、5月にはギャラクシー賞も獲得しました。また有田さんも『有田ジェネレーション』や『有田Pおもてなす』で、若手のネタ披露の機会を作っています。両者に共通するのは、ネタがいいけどバラエティではいまいち本領を発揮できていない芸人たちを、うまくフックアップしていること。これらは、ウッチャンが過去にやってきたことをさらに進化させているように感じます」(同)

■所属事務所が小さかったことが功奏?

 また、一時期は情報番組での司会が目立っていた南原清隆も、このところは若手芸人と絡む機会が増えているようだ。

「フジテレビの深夜『ネタパレ』は放送開始当初、芸人がさまざまなキャラを演じる番組でしたが、リニューアルし、若手芸人がコントや漫才を披露する番組になりました。最近はコロナ禍で、さまざまな企画や合同コントなどもあり、5年目に突入し、また新しいステージに入った感じがしますね。南原さんは基本、笑っているだけみたいに見えますが、共演する中堅芸人がうまくサポートして、最終的にナンチャンがジャッジするのも、ウッチャンと同じやり方です」(芸能事務所スタッフ)
 
 このように、ウッチャンナンチャンが事務所の垣根を越えて、様々な芸人と絡むようになったのはなぜだろうか。前出の芸能事務所スタッフはこう推測する。

 「吉本興業の場合、自社でコンテンツを制作もしていますし、マネージャーさんの売り込みも激しいので、番組が同じ吉本の芸人で固まりがちになります。事務所内で固めれば、舞台での関係やプライベートでの飲み会でのネタなどから呼吸も伝わり、番組でも使いやすい。最近はそれも変わってきましたが、10年近く前までは、他事務所の人間がそこで結果を出す隙がなかなかなかった。一方、ウッチャンナンチャンは、早くからテレビでブレークし、当初から事務所の垣根を越えたタレントたちと絡むケースが多かったと思います。彼らは自分の番組で、そうした芸人をどう生かすか長年、苦慮してきたんだと思います」

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ウッチャンナンチャンにも苦手なことが