手前は「パッペッノマイドンサイガイ」(650円)。麺料理も多く、上の「センレックヘーン」(550円)はゆでた麺に黒醤油のシーユーダムを絡め、豚団子を添える。「チャーン」ビール(小瓶)400円。税別 (撮影/写真部・加藤夏子)
手前は「パッペッノマイドンサイガイ」(650円)。麺料理も多く、上の「センレックヘーン」(550円)はゆでた麺に黒醤油のシーユーダムを絡め、豚団子を添える。「チャーン」ビール(小瓶)400円。税別 (撮影/写真部・加藤夏子)
この記事の写真をすべて見る
現地の屋台で食べるような雰囲気。調味料や野菜なども販売する (撮影/写真部・加藤夏子)
現地の屋台で食べるような雰囲気。調味料や野菜なども販売する (撮影/写真部・加藤夏子)
店長の横田ハッタイカンさん。陳列食材の使い方も教えてくれる (撮影/写真部・加藤夏子)
店長の横田ハッタイカンさん。陳列食材の使い方も教えてくれる (撮影/写真部・加藤夏子)

 今もまだ残る古き良き店を訪ねる連載「昭和な名店」。今回は錦糸町の「タイランドショップ」。

【現地の屋台で食べるような雰囲気の店内写真はこちら】

*  *  *

 タイ関係のレストランやマッサージ店が集まり“リトル・タイランド”と呼ばれる東京都墨田区の錦糸町。なかでも1986年に開業したレストラン兼食材店「タイランドショップ」は古株だ。ドアを開けるとタイ語が飛びかい、棚には麺や調味料が並び、まるで現地にいるかのような気分で屋台料理が楽しめる。

 いまから34年ほど前に現地に出向き、食材の輸入を始めたオーナーの横田幸雄さん。「当時は向こうの野菜は非常に珍しく、北海道や四国から飛行機に乗って買い付けに来る人もいました」

 店を仕切るのは、横田さんの奥さんでタイ北部出身のハッタイカンさんだ。料理もタイ人が本場の食材や調味料を使って作る。青パパイヤのサラダやトムヤムクン、グリーンカレーといった定番以外に日本ではあまり見られない料理もある。

「パッペッノマイドンサイガイ」はタイのタケノコ“ノマイドン”と鶏肉のレッドカレー炒めで、コブミカンの香りが利いたピリ辛風味。ビールのつまみはもちろん、ジャスミン米に添えるのもおすすめだ。すぐ近くに姉妹店のレストラン「タイランド」があり、こちらは落ち着いた雰囲気でコース料理も提供する。(取材/文・沖村かなみ)

「タイランドショップ」東京都墨田区錦糸3‐7‐5/営業時間:13:00~21:20L.O./定休日:月

週刊朝日  2020年10月2日号