西尾貴仁(にしお・たかひと)/マネックス証券 マーケティング部。2013年にマネックス証券に入社。主につみたて投資、NISA、iDeCoなど、長期資産形成のための商品マーケティングを担当(撮影/小山幸佑)
西尾貴仁(にしお・たかひと)/マネックス証券 マーケティング部。2013年にマネックス証券に入社。主につみたて投資、NISA、iDeCoなど、長期資産形成のための商品マーケティングを担当(撮影/小山幸佑)
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「毎日積立」と「毎月積立」の試算結果。毎月の積立金額は、毎日積立の月間積立金額と同じになるよう調整(トータルの元本は毎日積立、毎月積立ともに同じ)。分配金は考慮していない。「日経225に投資するファンド」は日興アセットマネジメントの「インデックスファンド225」、「S&P500に投資するファンド」は三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」をつみたてた場合で試算。『AERA Money 今さら聞けない投資信託の基本』には1年半、2年、3年の試算結果も掲載。データ提供:マネックス証券
「毎日積立」と「毎月積立」の試算結果。毎月の積立金額は、毎日積立の月間積立金額と同じになるよう調整(トータルの元本は毎日積立、毎月積立ともに同じ)。分配金は考慮していない。「日経225に投資するファンド」は日興アセットマネジメントの「インデックスファンド225」、「S&P500に投資するファンド」は三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」をつみたてた場合で試算。『AERA Money 今さら聞けない投資信託の基本』には1年半、2年、3年の試算結果も掲載。データ提供:マネックス証券

 株価が暴落したニュースなどを見ると「やっぱり投資は怖い」と思う人が多いだろう。そんな暴落をチャンスに変えられるのが「積立投資」だ。

 AERA増刊『AERA Money 今さら聞けない投資信託の基本』では、積立投資の中でも「毎日積立」に注目し、その利益を試算している。

【図】毎日積立VS毎月積立、同じ投信でも利益に差が



 積立投資のいいところは、「始めどき」を考えなくてもいい点だ。「今、投資をはじめるのがいい時期か、悪い時期か」を正確に予測することは誰にもできないが、積立投資ならいつ始めてもいい。

「資金をいっぺんに全額投資してしまうのではなく、月末に5000円ずつなどの小分けに買って時間を分散することで、大きな損をなるべくしないことを目指しませんか。これが積立投資のいいところです」

 と、マネックス証券マーケティング部の西尾貴仁さんも背中を押す。簡単なのに威力のある投資法なのである。

 ある金融商品に一括投資した場合と、10年間、毎月1万円ずつ投資した場合の、運用成果を比較すると、「毎月1万円」のほうが最終的に利益は多くなる。

 積立投資の場合は、価格が下落する過程でもコツコツ買っているため買値が平均的に下がるからだ。そのあとに価格が値上がりすれば、大きな利益を得られるというわけである。

 積立投資は、毎月積み立てる金額を定額にすると、より損をしにくくなる。

「同じ金額を積み立てる形で投資すると、価格が下がったときにはたくさん買えて、価格が高くなったときには購入数量を減らせます。投資の失敗の代表格である高値づかみを防ぐことができるうえに、価格が安いときにたくさん買うことができるのです」(西尾さん)

 これが「ドルコスト平均法」と呼ばれる、損をしにくい投資法だ。この方法なら、あれこれ投資のタイミングについて考えなくてよい。毎月、自動的に定額で積立をしているだけでいいのである。「投資は手間をかけず、ほったらかしにしたい」というわがままな欲求が、最も効率のいい運用につながるというわけ。

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「毎日積立」にすると、金額はどれくらいトク?