掃き溜めに鶴のごとし。本誌編集部に颯爽と現れたのは、女優兼映像作家の小川紗良(24)。2016年本誌女子大生表紙モデルでもある。
【写真】小川紗良が女子大生時代に登場した「週刊朝日」のグラビア表紙がこちら
今回、主演映画「ビューティフルドリーマー」(本広克行監督、押井守原案。11月6日公開)を引っさげ、編集部に凱旋した次第だ。
大学の映画研究会が、いわくつきの台本を映像化する青春物語。学生時代から映画を撮ってきた彼女にうってつけの役だ。
「本広さんは私が学生時代に監督した映画も観てくださっていて、その方に役をいただけたのは、すごく嬉しかったです」
今作は「監督絶対主義」を掲げるシネマラボというレーベルの作品。製作予算内であれば、企画立案、キャスティング、演出などすべてを監督の権限で行う。監督が作りたいものを純粋に作れる仕組みだ。
そんななかでの本広監督の様子はどうだったのか。
「みんなでアイディアを出し合って撮影を進めました。即興芝居も多く、自分の経験とかも節々に出ていますね。本広さんは、役者の芝居に細かく演出をするというよりも、それ以前の基盤作りに熱心な方という感じがしました。誰と誰を掛け合わせるとか、おいしいお弁当を用意するとか。そのあたりから演出が始まっている。そういった心構えは、これから自分が撮るときにも必要だと思いました。ご飯は豪華すぎてびっくりでした。叙々苑の焼き肉や今半のすき焼きが、毎日のように出たんですから(笑)」
女優として、映像作家として、2足のわらじを履き続ける。
「どちらであっても文化の壁や時代を超えて残るもの、たとえば台湾映画の『ヤンヤン 夏の思い出』(エドワード・ヤン監督)のような、これが人生だなあと思えるような作品に、生涯に1本でもかかわれたらと思います」
そのときにはまた編集部に凱旋を。
(本誌・菊地武顕)
※週刊朝日オンライン限定記事