子どもの頃から、アイドルが好きだった俳優の古田新太さん。おニャン子クラブ以降は彼にとって「アイドル不遇時代」だと言い、興味がなくなっていたそうだ。しかし、最近再び気になるアイドルNo.1が出てきた。その名は…。
* * *
「きゃりーぱみゅぱみゅ」である。可愛い、チャーミングだ。おいらのアイドル候補No.1である。なのに名前が言えない。「ぱみゅぱみゅ」が絶対発音できない。おいら調べの統計によると、7割の人間が「ぱみゅぱみゅ」を発音できないのだ。なんでそんな名前なんだ。絶対に「ぱみゅぴゃむ」になってしまう。故に「おいら、きゃりーぱみゅぱみゅが好きなんだよねー」と、他人に言わなくなってしまう、好きなのに。
早口言葉に「外郎(ういろう)売り」の中の一節「武具馬具」というものがある。その「武具馬具」よりも「ぱみゅぱみゅ」の方が難しい。一応書いておくので、口に出して言ってみよう。『ぱみゅぱみゅ、ぱみゅぱみゅ、三ぱみゅぱみゅ、合わせてぱみゅぱみゅ、六ぱみゅぱみゅ』。どうでしょう、言えますか? 我々俳優は、「外郎売り」を暗記して、つらつらしゃべれるように滑舌の訓練をしておるのだが、なのに言えない「きゃりーぱみゅぱみゅ」。もしラジオをやっていたら、絶対CDかけられないな。曲紹介できないもん。
ま、こんな事を言っててぱみゅぱみゅの曲、一回も通して聞いた事無いんだけどね。まずそこからか。
今聞いたら、ぱみゅぱみゅってばアイドルじゃないのね。アーティストなんだって。
※週刊朝日 2013年2月22日号