番外編ではあるが、「会見を開かなかった」好例として、宮崎謙介氏の不倫謝罪についても言及した。

「私はあの夫妻と同じ番組に2回出演しました。バックヤードで2人と話したのですが、金子さんが宮崎さんを見上げる時、目がハートでした。金子さんは宮崎さんが本当にお好きなのだと感じました。お騒がせするたびにテレビに出演している二人を見て、川崎麻世さんとカイヤさんを思い出しました。世間からの批判はありますが、夫婦一緒に仲良く仕事ができているのなら、それでいいのではと思います。金子さんは『許すチカラ』を出版しましたが、宮崎さんも、『許されるチカラ』を出版できそうです」

 そして、鈴鹿さんが今年のワーストに選んだ会見は、やはりと言うべきか、アンジャッシュ・渡部建の不倫会見(12月3日)だった。

「渡部さんは中居さんとは真逆で、具体的な言葉が一切なかった。抽象的な言葉を繰り返すばかりで、かえって何度も同じ質問をされる結果を招いてしまいました。具体的な言葉がないと、記者も記事を書くのに困ってしまうため、いろんな角度から何度も質問をせざるを得ないのです。また、『言えない』と濁したことで、背後に事務所やテレビ局など、いろんな力が働いていることを強調してしまった。それでは疑念は膨らむばかりです」

 渡部のあの会見は、どう切り抜けるのが正解だったのか。

「私が渡部さんにアドバイスするとしたら、『引退する』と言わせます。会見とは“腹を切る”場なのです。『もう、復帰は到底考えられません』とでも言えば、むしろ復帰が早まったかもしれません。好例が、2018年1月の小室哲哉さんの会見です。小室さんは会見の序盤で『(音楽活動を)引退します』と言ってのけた。会見を見ながら、『お見事!』と喝采を送りたくなりました。これにより、記者も視聴者も、やり過ぎちゃったかなという気持ちになり、それ以上は責めません。世間が許したことで、結果的に制作活動を再開していますし、復帰を批判する声もありません。渡部さんも、早々に引退宣言して奥さんを頑張って支えていれば、数年後にはグルメではなく『イクメン』として本が書けていたのではないでしょうか」

 謝罪会見を開くということは、その時点ですでに追い込まれている状況でもある。

「うまくやれば、それ以上は最悪の事態にならないはずです。会見はむしろ、イメージを上げるためのチャンスでもある。来年記者会見に臨む人には、ぜひ中居さんの会見を何回も見てもらいたいですね」

 会見の対応次第で、世間に与えるイメージも大きく変わる。ワーストの称号を与えられた渡部が「復帰会見」では何を語るのか。注目したい。(取材・文=AERA dot.編集部・飯塚大和)

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