ライブツアー「瞳みのる&二十二世紀バンド LIVE2020 ~音楽楽音、人種・国境・時代を越え、コロナを超えて!~」を開催中の瞳みのるさん。12月15日に大阪市のライブハウス「阿倍野ロックタウン」であった大阪公演を取材すると、キラキラした若々しさにあふれていた。ドラムで激しいビートを刻みながら歌もこなし、長時間のステージを続ける姿はとても74歳とは思えない。
瞳さんは1971年のザ・タイガース解散以来、教師として学校教育に携わっていた。メンバーとの和解を経て、2011年に芸能界復帰。13年にはザ・タイガースの再結成ライブツアーを成功させ、ソロアーティストとしてもライブやCDリリース、執筆と精力的に活動してきた。しかもプライベートでは19年、72歳にしてお子さんにも恵まれた。“団塊の世代”でありながらもいまだ現役。これほどドラマチックな、華のある人生を歩んでいる人はなかなかいないだろう。
未曽有のコロナ禍で、どのような日々を過ごしているのだろうか? 芸能活動からプライベートまで、近況についてお話をうかがった。
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――新型コロナの第3波が心配されるなか、ライブツアーの決行に不安はありませんでしたか?
瞳:開催するかどうか迷いました。しかし世間のコロナ感染者の数は増えていますが、ライブハウスなどの会場では感染防止対策がかなり進歩しています。消毒、検温、換気、接触確認アプリ、ソーシャルディスタンス……これだけ徹底していれば大丈夫じゃないかと判断しました。『見たい』と思ってくれるファンの期待に応えたいし、音楽業界を守っていくためにも誰かが活動を続けていかねばなりません。
――客席を半分にした代わりに、1日2回に増やした公演で工夫を感じました。体力的に大変だったのでは。
瞳:ザ・タイガースの頃は1日10回公演したこともありましたから、全然平気なんです(笑)。
――そんな超人的なスケジュールを経験されたがゆえとは! 僕たちの世代のミュージシャンよりお元気かもしれません(笑) 9月19日にリリースされた新曲「Lock Down」からも、「コロナにくじけまい」という意志を感じました。