安倍氏は25日にも衆議院と参議院の議院運営委員会でこれまでの答弁について謝罪、訂正する意向だが、野党からの追及を受ければ、ますます支持率は下がりそうだ。立憲民主党の幹部はこう話す。

「安倍氏は現職の総理として、桜を見る会の疑惑について、何度も質問を受けて答弁してきた。『補填していない』という主張の根幹がウソだった。本来なら、国会の証人喚問で偽証すれば罪になるという状況でやるべき。自民党は議院運営委員会で答弁して幕引きをと考えているのだろうが、国民は許さない。年明けでもいいので、安倍氏の証人喚問をすべきだ。菅首相も結果的にウソをついてきたわけで、その責任は重大だ」

 一方、自民党内では動揺が広がっている。

「この週末に世論調査やれば、支持率は20%台に突入するんじゃないか。そんな数字になれば、とても政権運営はできない。下落する支持率を止められるのは、安倍氏と菅首相の対応しかない」

 最も現実的な対応としてささやかれるのが安倍氏の議員辞職だという。

「安倍さんが深く反省して議員辞職して1度、バッジを外すと言えば、支持率低下に歯止めがかかるのではないか」(自民党幹部)

 さらにこう続ける。

「安倍さんが議員辞職したら、補欠選挙となるが、自民党は反省すると候補を擁立しなければいい。解散総選挙で再度、安倍氏が出れば確実に勝つ。禊ぎはそれで済む。安倍さんの再々登板の待望論ももう一度、盛り上がるはず。安倍さんの議員辞職で支持率低下の歯止めをかけてほしいと考える議員は党内にかなりいますよ」

 支持率は「危険水域」と言われる30%台に突入。安倍氏の疑惑にプラス、吉川元農水相の疑惑、新型コロナウイルスの感染者の増加が加わるが、菅政権は有効な対策が打ち出せない。

「菅首相はダメだ。支持率がこれ以上、下がれば、党内では菅おろしがはじまる。そこへ、新型コロナの感染拡大がさらに広がれば、自民党は持たない。『総裁選を前倒しを』『菅首相から次は誰に変えるのか』と党内ではそんな話もあちこちでささやかれる」(同前)
(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事

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