どの時代でも貯められる人に外せない能力は、ただ一つ。コツコツと現金を積み上げる「積み立て力」だ。
積立貯蓄の重要性は、デフレでもインフレでも変わらない。将来、やってくるかもしれない高金利時代に備えておこう。基本的に、手取りのうちどれぐらいを貯蓄に回せばいいのだろう。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんは次のように話す。
「独身で実家暮らしだと30%、一人暮らしは10%、共働きで子どもがいない場合は15~20%、子どもがいる場合は15%ぐらい。一人が働いて子どもがいない場合は10~15%で、子どもがいる場合は8~10%ぐらいを目標に。中学生になるまでに、できるだけ多くの教育資金を貯めておくことが大切です」(畠中さん)
同じくファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんの目標は少し高め。
「独身で実家暮らしは30%で、一人暮らしは20%、共働きで子どもがいない場合は30%、子どもがいる場合は20%ぐらい。一人が働いて子どもがいない場合は20%で、子どもがいる場合は10%ぐらい。子どもが高校生、大学生になる頃には教育費がかさみ、5%ぐらいが限度かも。子どもが手を離れた後は30%ぐらいを貯蓄に回せるでしょう」
2人とも「先取り貯蓄が決め手だ」と言う。給料が入金されたら貯蓄分を別口座に移す。
畠中さんが推すのは財形貯蓄(勤労者財形貯蓄制度)だ。会社員ができる財形は、給料から天引きして金融機関に貯蓄する制度。何にでも使える一般財形貯蓄、年金目的に貯める財形年金貯蓄、住宅購入のための財形住宅貯蓄の3種類ある。募集期間は会社によって違うので社内規定をチェックしよう。
※AERA 2013年4月1日号