占い師、作家 しいたけ
占い師、作家 しいたけ
※写真はイメージ(gettyimages)
※写真はイメージ(gettyimages)

 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

【絵でわかる】しいたけ.流“タイプ別トラブル回避法”

*  *  *

Q:私は、すごく弱い人間です。ですが、弱さを包み隠さず伝えていたら、腫れ物扱いされるようにもなってしまいました。それはそれで、相手に気を使わせているようで、少しつらいです。自分の弱さは、どこまで人に見せてもいいのでしょうか。(女性/ソフトウェア開発/23歳/しし座)

A:これは余談ですが、昔、占いで個人鑑定をしていた時は、事務所を借りて1対1で相談にのっていたんです。驚いたのは、事務所に置いていた観葉植物がどれも1カ月以内に枯れ果てたこと。科学的に証明できないですけど、1対1の密室でその人の内面を出す現場ってそういうすごい威力があります。整体師の友人に聞いても、やっぱり植物が枯れていくらしいんですよね。もちろん誰にも罪はないのですが、「自分にたまったものを出す」ことの威力は、僕の経験として強力なものがあるんですね。

 さて、本題に入ります。弱さを見せるにしても、自分のいいところを知ってもらうにしても、「自分のことを知ってもらうこと」にはルールがあるような気がします。そのルールとは、まず相手に興味を持つことだと僕は思っています。これはあいさつみたいなもの。「おはよう」のあいさつなしに、いきなり「私はラーメンなら味噌ラーメンが好きです」って言われたら、相手は面食らっちゃうから。あいさつと同じくらい、嘘でも相手に興味を持つということは、基本的なことなんです。

 本当に関心を持っているわけじゃなくても、一呼吸入れるみたいに“あなたに関心を持ってますよ”ということを伝える。そうするとわかり合えるというか、相手も表情が見えた気になるんです。

 10代、20代の時のしし座は、バリアーを張りがちというか、空港のゲートみたいにいろいろ貼り紙が貼ってあったりします。自分と付き合う人間に対して、私はこういう人間です、難しいと感じる人はちょっと入ってこないでいいかも、みたいな。礼儀は一つのテクニックです。自分は相手に興味を持っているぞ、と自分でまず確認して、それから相手に話しかけるようにしてみてください。

著者プロフィールを見る
しいたけ.

しいたけ.

しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

しいたけ.の記事一覧はこちら
次のページ