それまで見たことのない“狂気”──。女の子なら誰もが夢見るおとぎ話のような幸福。「めでたしめでたし」の先にあるストーリーを描いた“裏”おとぎ話映画。女優の土屋太鳳さんは、映画「哀愁しんでれら」(2月5日より全国公開)で新境地を切り開いた。
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昨年の自粛期間中、土屋家では、家族で過ごす時間がぐんと増えたらしい。
「去年の4月には、家族5人でお酒を飲みながら、朝までじっくり話したこともあります。両親の昔の話を聞いたり、それぞれの仕事の話をしたり。あの時間がなかったら聞けなかったような、面白いエピソードがたくさん出てきました。話をしていたのは主に両親で、私は飲み物とおつまみの担当(笑)。姉がすぐ眠っちゃうのでそれを起こしたり、弟がすぐ甘えて『マッサージして』って言うので、凝っているところを揉んでみたり。私? 私は、人の話を聞いているときは絶対に眠くならないです。誰かといるだけで、退屈しないんです」
「相手の話をよく聞く」ことは、両親の躾でもあるという。人生経験の豊かさゆえか、自分の考えていることは、いいことも悪いことも大概、見透かされてしまうのだとか。
「父は、長所も短所も私と似ていて、それがより極端に表れるタイプですね。16歳ぐらいのときに一人で上京して、いろんな苦労を経験しているせいか、家族に対しては厳しさもあります。でも、昔に比べたら穏やかになって良かった。母は、私たち家族を見守る妖精のような可愛くて優しい存在です。両親とは仲はいいですけど、友達感覚ではないですね。友達ほど秘密ごとは話せない(笑)。でも、両親のことはすごく好きですよ。家族のことは大切にしています。家族との平穏な時間が、私の一番の幸せです」
毎日のルーティーンとしては、「走ること」と「水をたくさん飲むこと」の二つを必ず実践している。
「運動は、いろいろ試したんです。インナーだけ鍛えるとか、筋トレして走って、というのを3セットするとか……。でも、去年の『24時間テレビ』で“募金ラン”に参加したときに、『あ、ただ走っているだけでもいいんだな』と学んだんです。今までは、心拍数を上げることでカロリーを消費してきたけど、そうじゃなくて、苦しくない、『永遠に走れるな~』ぐらいの匙加減で走ると、勝手に身体がスッキリするってことを」