日本ボクシングコミッション(JBC)は井岡に厳重注意処分を科し、また管理を徹底していなかったと自らの不手際も認めた。だがタトゥーに関するルール変更は考えていないとも発表された(1月22日)。
タトゥーに関する既定のない格闘技界は新たにルールを設けることはなく、これまで同様、放送などで差し障りがある場合に“自粛”の形で選手に協力を求める形で進んでいくと予想する。
だが、今後萩原や平本らが勝ち進み、地上波放送においても無視できない立場(大会メインなど)となった時、選手がラッシュガードの着用を拒否したなら格闘技界も新たな判断を迫られることとなる。
今回の試合でルールを破った井岡には処分が科されたが、同時にタトゥーに対し問題提起するきっかけともなった。
多様性が叫ばれる中、格闘技界もタトゥーを容認していくのか。世論や社会を動かすには強い説得力や影響を伴う働きかけが必要となる。身にまとう文化を社会で容認されるものにできるか、タトゥーファイターたちにとってもう一つの戦いだ。(文/長谷川亮)