「一緒に暮らし始めたら、また私が子どもを連れ去るのではないかと夫は心配しているんです。でも、私は2度と『連れ去り』はしないと断言できます。別居して頭を冷やしました。うつも通院してほぼ完治させました。私が連れ去ろうとしたことで、最愛の子どもが児童養護施設に半年近くも入所することになったんです。父親も母親もいないところにいきなり連れていかれて、どんなに不安だったか。私が『連れ去り』をしたことによって、周辺のすべての人を不幸にしてしまったと反省しています。それを思うと、2度と『連れ去り』はできません。どうかこれだけは信じてほしい」

 結婚生活は、夫婦によって見えている景色はまったく異なる。たとえ同じ「事実」であっても、夫婦それぞれで「真実」は違うのだ。だからこそ、想像すべきなのだ。相手のこと、子どものこと、やっていいことと悪いことを。

「私の連れ去りを通して夫の両親や親族の方々に多大な迷惑をかけてしまったこと、不愉快な思いをさせてしまったことを深く反省しています」

 夫婦の今後はまだわからない。でも、たまきさんが最愛のわが子のことを思い、「もう2度と連れ去りはしない」と決意していることは、大きな意味があるはずである。(取材・文=上條まゆみ)

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