石川は高3春の甲子園ではエースとして全国制覇に貢献するとともに、打者としても3本塁打を放った。秋のU-18W杯では日本代表の4番を任されるなど、高校通算55本塁打を記録した打撃はプロに高く評価された。3球団競合の末、地元・中日へ入団したスター候補だ。
「飛距離を大事にすれば良い。そうすれば周囲の目も変わって来て、出場機会も与えられる。落合博満さん(元中日)を目指すのも分かるが、長打と確実性の両立は難しい。今のままではどっちつかずになりそうで心配。もっと大胆に振って良い。思い切って振れ」
~外野のレギュラー奪取のチャンス(岡林)
期待している若手は他にもいる。まずは石川と同期、19年ドラフト5位指名の岡林勇希(19歳、菰野高)だ。昨季は新人ながらウエスタン・リーグ3位となる打率.285を―マークし、リーグ優秀選手賞を受賞。一軍でも6試合に出場し、7打数2安打を記録した。
「シャープなスイングができるし、足も速い。投手をやっていたので肩も強い。まとまっているので使いやすい。根尾が遊撃で使われるなら外野のレギュラー奪取の大チャンス。現状でも他選手に見劣りしないので、使って欲しい選手」
~ツボにハマればどこまでも飛ばす(石垣)
自身の現役時代同様、右の長距離打者では5年目の石垣雅海 (23歳、酒田南高)に熱い視線を送る。16年ドラフト3位の大砲候補は、昨年9月25日の巨人戦(東京ドーム)でプロ1号本塁打を放った。内野は全ポジション守れる器用さもある。
「ここ2~3年でしっかり振れるようになって来た。ちょうど昨年の東京ドームでの本塁打も現地で見ていたが、良い打撃だった。パンチ力もあるし、ツボにくれば持って行くよ、みたいなね。荒削りな魅力がある。身体があるのに動きも良いんだよ」
~左の強打者は絶対的に必要(石岡)
現在は育成契約となっているが、今季6年目を迎える左の強打者・石岡諒太(29歳、JR東日本)の名前も挙げる。15年のドラフト6位で入団し、年齢も20代最後と、まさに勝負のシーズンだ。
「育成になったが、タイミング次第で支配下に戻れる。パワーがあって魅力的な選手。飛距離など、プロの選手としてお客さんを呼べる可能性も秘めている。左の強打者は少ないので、チャンスは絶対にある」