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安田大サーカスのクロちゃんが、気になるトピックについて“真実”のみを語る連載「死ぬ前に話しておきたい恋の話」。今回のテーマは、「明石家さんま」。明石家さんまさんと共演するたびに毎回吐きそうになるほど緊張していると話すクロちゃん。理由は、クロちゃんが最も苦手とする、ある「スキル」を必要とするからのようだ。お笑い怪獣との絡みを何とかのり切るために、クロちゃんが秘かに行う意外なルーティーンとは?
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お笑い芸人の先輩の中で、「誰が一番緊張する?」って聞かれたら、ボクは迷わず「明石家さんま」師匠(以下・さんま師匠)と答える。
別に、さんま師匠が怖い人だって言っているわけじゃない。
むしろ、さんま師匠は、すごく優しい。
ただ、共演すると、いったい、どんな話をふられるのか、まったく予想がつかないし、もし、間違った返しをしちゃったら…なんてことを考えると、とにかくもう気を抜けない。もちろん、他の先輩方だって大変だけど、さんま師匠との共演がいちばんヒーヒー言っている気がする(笑)。
そんなさんま師匠と、最近では共演する機会が増えた。
さんま師匠が大阪で長年やっている「痛快!明石家電視台」っていう番組に、定期的に出させてもらっているからなんだけど、これが毎回とんでもなく緊張する。
そもそもボクがテレビに出る時っていうのは、ドッキリに引っ掛けられたり、騙されたり、場の雰囲気を少しグシャってさせるようなワンポイントリリーフ的なものがほとんどなのに、さんま師匠はなぜかエピソードトークをふってきたりする。そんなこと、他の先輩なら絶対してこない。
ボクは、芸人になって20年になるけど、自分から積極的に喋りにいくような仕事は、ほとんどしてきてない。昔から、なぜかボクが喋りだすと、変な雰囲気になって、いまいちウケないんだよね。
一時は、自分の声が高すぎるから、それが邪魔しているのかなって、本気で悩んだこともあったけど、最近では、「もういいや」って半分諦めていたくらい、とにかく苦手なことなんだ。
そんなトークスキルのないボクが、さんま師匠の前で、がっつりとエピソードトークを話すわけだから、もう恐怖しかない。
ちなみに、さんま師匠からは、ボクがかつて経験した「キャバクラ失敗談」のような話をふられることが多い。さんま師匠は、それを「キャバクラ漫談」と呼んでくれている。