週刊朝日の表紙を飾ったEXITの兼近大樹(右)
週刊朝日の表紙を飾ったEXITの兼近大樹(右)
2011年8月、引退会見した島田紳助さん(C)朝日新聞社
2011年8月、引退会見した島田紳助さん(C)朝日新聞社

 お笑い芸人・EXITの兼近大樹が5月6日、司会を務めるABEMA TV「変わる報道番組#アベプラ」に出演した際の「ある発言」が大きな反響を呼んでいる。

【写真】兼近に「消えた芸人」と言われた紳助氏はこちら

 この日のテーマは「コンテンツの再生方法」。若者たちの間で動画や小説などを「倍速」や「飛ばし見」で消費する風潮が広がっていることが取り上げられた。

 兼近は「漫才もそう。“間”があるから次につながっているので。映画でも小説だってそうですし。心理描写と風景描写を想像しながら読みから、こことここがつながっているんだって楽しめる」と指摘。

「1つの作品を1時間で読めるんだったら、10時間かけて読めって思います。そうしたらもっともっと楽しめる。作者の意図じゃないところも読み込める」と力説した。

 また、「僕、みんなが見てるもん見てないんです。みんなが見てないようなものをメチャクチャ見ていたりするから、知識の偏りエグいんです。でもテレビに出る人はそれが損で。テレビに出ている人は広く浅くじゃないと(話題に)ついていけないですね。おれ、わかんないことばっかりですもん。だから愛想笑いしかしてない」と明かした。

 ここで共演者のプロデューサー・若新雄純が「大先輩の島田紳助さんが言った有名な言葉があるじゃないですか。『広く全部見ておく必要はなくて、みんなが知らなそうなやつだけ1個だけをメチャメチャ詳しいと、それをしっかり語れば物知りって思ってもらえる』って。そっちに気づいたら倍速で見る意味ないよって思っちゃう」とコメントした。

 すると、兼近が「ダメです、その人、消えた芸人じゃないすか」と即座に指摘したのだ。

 民放のテレビ局スタッフはこう反省を口にする。

「島田紳助さんについてズバッと否定する芸能人はなかなかいないので新鮮でしたね。兼近さんは勢いで言ったのではないと思います。紳助さんはカリスマ性を持った人でしたが芸能界を引退して10年近く経つし、お世話になったからってタレントやスタッフが忖度する考え方は時代に合っていない。兼近さんのこの発言が目立ってしまうのも良くないんですけどね。世論の感覚と乖離してしまっている」

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島田紳助さんへのリスペクトは?