天龍源一郎(てんりゅう・げんいちろう)/1950年、福井県生まれ(撮影/写真部・掛祥葉子)
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(天龍源一郎公式インスタグラム@tenryu_genichiroより)天龍プロジェクトpresents「SURVIVE THE REVOLUTION Vol.5」6月23日(水)OPEN18:30/GONG19:00/新木場1stRING (東京都江東区新木場1-6-24)/チケット料金(前売りチケット)特別リングサイド(1.2列目)…6000円/指定席(3列目以降)…5000円※当日券は500円UP/チケットはこちらhttps://www.tenryuproject.jp/product/47日本全国どこからでも会場の熱気そのままにお楽しみ頂ける生配信!ログイン方法等お使いになりやすい方のチケットでお楽しみください! 配信チケットhttps://tenryuproject.zaiko.io/buy/1qoL:dSx:9982dLINELIVE⇒https://onl.tw/WAMdtKg
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 50年に及ぶ格闘人生を終え、ようやく手にした「何もしない毎日」に喜んでいたのも束の間、2019年の小脳梗塞に続き、今度はうっ血性心不全の大病を乗り越えてカムバックした天龍源一郎さん。人生の節目の70歳を超えたいま、天龍さんが伝えたいことは? 今回は「怖い人・苦手な人」をテーマに、つれづれに語ってもらいました。

【写真】天龍さんが大切な日を語ったショットはこちら

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 怖かった人で真っ先に思い浮かぶのは、相撲部屋に入ったときの親方、佐賀ノ花さんだね。相撲部屋に入ったばかりの頃は、親方のことを「いつも火鉢の前に座っているかったるいオヤジ」なんて思っていたけど(苦笑)、俺自身の番付や位が上がるにつれて、親方が自分をクビにしたり、相撲を辞めさせる権利を持つ人だと分かるようになると、親方=怖い人という意識が出てきた。この頃になると、その親方が言っていた「偉い人の怖さは、自分が偉くなってから分かる」という意味がよく分かるようになったよ。生殺与奪(せいさつよだつ)の権利を持っている人は怖いんだなって。

 そして、相撲を辞める頃にはその仕組みがすっかり分かっていたから、プロレスに転向したあとは失敗しなかったね。(ジャイアント)馬場さんにはしっかりゴマをすってかわいがってもらったよ(笑)。親方と同じくらい、馬場さんも怖い人だと感じていたからね。怖いといっても、馬場さんも相撲からプロレスに来たばかりの俺のことをいろいろと大目に見てくれたり、猶予をくれたりしてくれたんだ。俺に文句を言う奴にも「相撲から来たばかりだからいいんだよ」って、よく言ってくれてたね。

 ただ、どうも馬場さんは相撲から来た人間を快く思っていない節があったようなんだ。馬場さんと2人で喫茶店にいたとき、その店に同じく相撲からプロレスに転向した選手が2人来たことがあるんだけど、彼らの仕草や態度を見て馬場さんは「天龍、あの相撲上りの奴らを見てみろよ。いつまでも相撲取りみたいな態度でいて。だから相撲上りは一般社会になじめないんだよ」なんて言い出してさ。いやいや、馬場さん俺だって相撲上りですよって(苦笑)。俺が相撲から来たことをすっかり忘れているみたいだった(笑)。

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後輩が口を揃えて「怖い先輩」という人といえば