「追い込む」「負荷があるほど頑張れる」「苦しいことが好き」という、この“ドM”気質が内村を自己成長の無限ループへといざなっている。


 
 そんなドMな内村の口癖のひとつに、「あと1回いいですか?」というセリフがある。
 
 後輩芸人・ウド鈴木氏は「内村さんはたとえ失敗したとしても、それを笑いに変えながら、『いや、もう1回』って言うんです」と語る。

『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)での大車輪や跳馬ロケも、ライブ『内村文化祭』でのピアノ演奏も、チャレンジに失敗したあと、確かに内村は「もう1回」と口にしていた。ウド氏はそんな内村を見ていると、成功することだけがすべてではないと痛感するという。

「はたして自分はやると決めたことに一生懸命取り組んだかと、自分自身に問いかけているように感じます。内村さんはきっと、失敗という結果が出ても、『自分がどれだけできるか』っていうことも楽しみにして物事に取りくんでいるんでしょうね」(ウド鈴木氏)
 
 有り体に言えば、結果より過程を重視している、ということだろうが内村の場合はそれとも違う。彼は、純粋に誰よりも自分が「自分の限界」を見たいのではないか。
 
 自分の目標を自分で設定できる人間は強い。他己評価ではなく、自己の求める笑いに近づくために、自分自身を追い込み続けられる“ドM人間”内村は、まさに自己成長因子の塊のような存在だ。
 
 しかもそれが仕事のみに限定されるのではなく、プライベートでも同様なのだと、内村とたまたま同じジムに通っているという女優・木村多江氏は驚く。

「トレーナーさんが教えてくれたのが『そろそろ終わりにしましょうか?』と言うと、必ず『そうですね、じゃあ、あと1回』と言うらしいんです。終わりにしましょう、と言われてもそこで素直に終わりにしない。ベンチプレスでもなんでも、苦しくても プラスしたいと、もう一声頑張る貪欲さがすごいですよね。私は言われたら、はい、って、終わりにしちゃうんですけど(笑)」(木村氏)
 

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自分を甘やかす癖をつけてはいけない