
女子テニス四大大会で歴代2位の23回の優勝を飾り、五輪でも金メダルを4個獲得した実績を持つ米国のセリーナ・ウィリアムズが27日、東京五輪に参加しないと表明したことが大きな反響呼んでいる。
【写真】大坂選手の国籍問題で「ズルい」と差別を感じた俳優とは?
ウィリアムズは21年ウィンブルドン選手権が開幕する前日の記者会見で、「多くの理由をもとに(東京五輪に出場しないことを)決断した。その理由は今日話したくない。また別の日にしましょう。ごめんなさい」とコメントした。
「ウィリアムズには小さい娘がいます。過去の五輪では一緒の宿泊施設で滞在できたが、今回のコロナ禍での東京五輪は家族の入国が厳しい状況になっている。米国のメディアも指摘しているが、不参加を決断した理由は家族と一緒に過ごせないことが一番でしょう。心配なのは有力選手の出場辞退が続くことです。男子のラファエル・ナダルも東京五輪に不参加を表明している。日本でデルタ株の感染拡大が広がっていることに、欧米では懸念の声が多い。テニスは4大大会の結果を重要視するので、五輪は祭典の色合いが強いんです。無理に東京五輪に参加しなくてもいいと考えている選手は多い。出場辞退が続くようだと、競技レベルが国際大会のトップレベルの基準を満たさなくなる恐れがある」(米国に駐在する通信員)
ウィリアムズは39歳のベテランで、選手たちにも一目置かれるカリスマ的な存在だ。五輪は00年のシドニー、08年の北京の女子ダブルスで金メダルを獲得し、12年のロンドンでは女子シングルスと女子ダブルスの2つで金メダルを勝ち取っている。影響力の大きいウィリアムズの出場辞退にショックを受けている五輪関係者は多いだろう。
一方、日本のエース・大坂なおみは東京五輪に出場する予定だ。大坂は5月30日に全仏オープンで精神的負担を理由に試合後の記者会見を拒否。2回戦を棄権し、自身のツイッターで鬱病であること発表して休養しているが、東京五輪は出場したい意向を示しているという。
SNS、ネット上では「ウィリアムズの出場辞退で、今後も出場辞退する選手は増えてくると思う。メダル候補の選手が辞退すれば、出場してメダルを獲った選手の喜びも100%じゃ無くなってしまう。今回の東京オリンピックは黒歴史になる」、「有力アスリートが出場辞退して、日本の選手が金メダルを獲得してもうれしいのかね…。騒ぐのは日本国内のメディアだけだよ」などのコメントが。