カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー
カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー
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イラスト/カトリーヌあやこ
イラスト/カトリーヌあやこ

 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「彼女はキレイだった」(フジテレビ系 火曜21:00~)をウォッチした。

【「彼女はキレイだった」のイラストはこちら】

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 キュンドラマのイケメンはたいていツンデレだ。ヒロインに過剰に強く当たり、ここぞという時にデレる。その時発生するのが、いわゆるキュン。ひとり「北風と太陽」にして、キュン発生装置。それがツンデレイケメン。

 このドラマでは長谷部宗介(中島健人)がその立ち位置だ。ヒロイン・佐藤愛(小芝風花)は、クラスの人気者の美少女だったが、いまや無職で髪ボサボサの残念女子。

 引っ越し先のNYから帰国した宗介と久々の再会の時。太っちょでいじめられっ子、いつも愛に助けられていた宗介は、昔の面影ゼロなイケメンエリートに成長していた。

 すっかりさえない女になった愛は、彼に会う勇気が出ず、美人の親友・梨沙(佐久間由衣)に身代わりを頼む。もう宗介とは二度と会うこともない。そう思っていた矢先、愛の新たな職場・ファッション誌「ザ・モスト」編集部に、新副編集長として宗介が現れる。てな夢物語な恋物語。

 とにかく宗介が愛の正体に気づかない滑り出し。めちゃめちゃツンが強い。慣れない仕事にあたふたする愛に対して氷のまなざし。重要な案件のため、二人でタクシーで空港に向かうのに羽田と成田を間違えてしまう。

「こんな簡単なこともできないのか!」

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