「江田くんが、この人がいいよ、と言ったから、オレはそれでいいよと。もうオレは顔を出さないと。そのあと(小此木)八郎がああいうことを言い出した。私は八郎の名付け親ですよ……その後いろいろ聞いてみると、いい人だ、山中って人はね。だけど当選するのは八郎でしょう。そりゃ八郎が当選しなきゃしょうがないでしょう。今、八郎の母親からも毎日のように手紙が来るし、みんな港の連中もどうするんだ、どうするんだと言っているけど」(同)
なお、カジノについては「横浜でカジノはやらせません。絶対、やらせません。私は、カジノをやるときはオープンの日に切腹して死にますから」と強く反対する。その一方で「横浜港以外ならどこでもやってくださいよ。もう、だって国がやるって言ってるんだから……結論から言えば、誰が市長になろうとカジノはやらせません、港では。ただ、どっか横浜の端っこの端っこの端っこで、細々とやりますというならばそれも良し」と含みを持たせた。
カジノを巡って混乱する横浜市長選に対して、横浜市政のベテランはこう言った。
「ハマのドンだって、山下埠頭(ふとう)にカジノを作るのには反対しているだけで、横浜の端っこでならカジノを作っていいと言っている。小此木さんだって政府ではカジノ法案を推進してきた人。当選後には、山下埠頭(ふとう)以外への誘致案が出てくるかもしれない。これからは、15年に米軍から日本に返却された米軍施設跡地や広大な土地の再活用の問題も出てくる。みんなうわべの反対だけで、IRを本気でやめようなんて思っていない」
陰謀と謀略が渦巻く横浜市長選で、最後に笑うのは一体誰か。(取材・文=AERAdot.編集部・上田耕司)