花森容疑者は最初から被害男性に狙いを定めていたとみられている。捜査本部が防犯カメラの画像を解析した結果、その執拗な行動が判明した。
花森容疑者が24日に静岡からまず向かった先は男性の職場がある東京メトロ赤坂見附駅周辺だった。
そこで数時間待ち伏せていた花森容疑者は、会社を同僚と出る被害男性を見つけ、距離を置きながら後をつける様子が赤坂見附駅周辺の防犯カメラに捉えられていた。
被害男性が途中下車した溜池山王駅のホームでは離れた場所から男性の様子をうかがい、そのまま同じ車両に乗り込んでいる。距離を置きつつ男性の後を追って白金高輪駅の改札を出た花森容疑者。そして事件現場付近で男性との距離を一気に縮め、小瓶に入っていた硫酸を被害男性めがけてかけたとみられる。
「硫酸の入手ルートを裏付けている。農学部に在籍していたので硫酸と接する機会は多かったのだろう。容疑者が現在通っていた大学の関係施設を捜索して調べる」(前出・同)
警視庁高輪署捜査本部は8月30日、花森容疑者を送検。事件は一方的な怨恨の様相を呈してきた。(AERAdot.取材班)