警視庁では8月24日夜の事件発生直後からSSBC(捜査支援分析センター)が中心となり、防犯カメラ画像などをつなぎ合わせて足取りを追うリレー方式で追跡。現場から逃走した花森容疑者が品川駅から新幹線に乗り静岡駅で下車するまでを捕捉、翌25日に自宅を出た花森容疑者が中部国際空港に移動したことを時間差でつかんだ警視庁は捜査員を沖縄に派遣、沖縄県警にも協力を仰いで花森容疑者の行方を追っていた。

 花森容疑者は被害男性と同じ琉球大学在籍中、同じ映画研究サークルに所属。被害男性は卒業後、都内の企業に入社。一方の花森容疑者は琉球大学を中退後、静岡大学農学部に編入していた。

「犯行時、長そでシャツを着用、腕にはサランラップを巻いて硫酸の飛散から自分の身を守ろうとしていた。だが、花森容疑者も顔や手に軽度のやけどを負った。沖縄では昔からの知人をいきなり訪ねて、泊めてほしいと頼んだが断られた。その後、アルバイト時代の友人宅に行き、泊めてもらえたそうだ。友人は何も知らなかったと話している」(前出の捜査関係者)

 琉球大学時代の花森容疑者の友人はこう語る。

「大学時代、同じサークルの人に硫酸をかけるなんて、驚くばかりです。沖縄にいる時から、昆虫が好きでちょっと変わり者かと思った。しかし、実際、話してみると気の優しい人でした。なぜ、こんな事件を起こしてしまったのか」

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