「大好きな佐藤さんに会えて感動っ…!!!興奮して脇汗かいたー!!!」
…ちょ、ごめん、みんな静かにして…浸ってるから…余韻に浸ってるから…ちょ、ごめん、ホントごめん、担当K氏もごめん、今回ばかりは字数を稼ぐためとかそういうこっちゃないのよ。なんだろう。ダイナミズムかな。男という性を受けた者の醍醐味?醍醐味ダイナミズム?ダイゴミダイナ、ごめんもうなに書いてるか分かんないからもう一度。
「大好きな佐藤さんに会えて感動っ…!!!興奮して脇汗かいたー!!!」
アレだね、もうなんだろ、万物?いきとしいける者すべて?に感謝したい。いや、たとえ社交辞令だとしても、感謝だね。ネットニュース、正解。我、失う。我、失った。我は行くさらば昴よくらい我を失った。
だから僕、ツイッターに書いたの。
「さ、さ、さ、紗倉さあああああああん、あの時いいいいい、脇汗ををををををををを、脇にいいいいいいいいい汗をををををををををを、かいてたのですかあああああああ、ありがとぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
ここでは140字制限がないので、少し盛ってる。「あああああああ」とか「おおおおおおお」とか少し足した。しかし気持ちは寸分たがわずこんな感じ。いや、それどころか、半永久的に「あああああああ」とか「おおおおおおお」って書きたいくらい。
つまり、ネットニュース、正解どころかまんま。そのまんま。むしろ満点。百点満点。てか俺、このコラムで再び我を失ってる。
あとはアレだ。
東京帰って、どう妻の機嫌をとるかだ。
■佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や「幼獣マメシバ」シリーズで芝二郎役など個性的な役で人気を集める。ツイッターの投稿をまとめた著書『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)のほか、96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がける。原作・脚本・監督の映画「はるヲうるひと」(主演・山田孝之)が全国公開中。