韓国の文在寅大統領(C)朝日新聞社
韓国の文在寅大統領(C)朝日新聞社
「序盤に圧倒的優位が予想された河野氏が選挙戦中盤からおされ始めたのは『河野になれば落ち着かないまま1年も持たない』という安倍氏側の全面攻勢が議員に受け入れられ始めたためだ。高市早苗氏、野田聖子氏の出馬を促して1次票を分散させた後、決選投票で『反河野』連合で勝利するという、老獪な勝負の賭けが的中した。河野氏になれば世代交代の風で奥に押しやられるかもしれないと危惧した安倍氏の終盤の底力が河野人気を制した格好だ。『不死鳥』安倍氏は日本政治の水面下の実力者として残ることになった」と論じている。

 岸田新総裁は外務大臣を務めていた時に慰安婦を巡る15年の日韓合意に深く関わったが、文在寅政権が18年にこの慰安婦合意を事実上の白紙に戻して日韓関係が悪化した経緯がある。

 中央日報日本語版はこの点について言及し、「岸田氏のトラウマは逆発想が可能な部分だ。来年成立する韓国の新政府が『慰安婦合意復元』というカードを通じて徴用者問題までパッケージで解決できる余地が生じることがある。文政府も任期末に入って『慰安婦合意は有効』という立場に旋回したことから、その時期を操り上げることもできる。ただし、一つ変数は強制徴用被害者の賠償判決に伴う『現金化』という爆弾だ。これが早期に爆発することになれば韓日関係改善ははるかに向こうに遠ざかる公算が大きい」と分析している。

  岸田新総裁で日韓関係に変化は訪れるだろうか。(牧忠則)

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