
SBI証券は2005年にiDeCoを開始しましたが、当初の『オリジナルプラン』(2021年1月から新規受け付け停止)に、2018年11月より『セレクトプラン』を追加するという荒業(笑)で当時最新だった投信を追加しました。
早くスタートさせた金融機関ほど、その後に登場した低コストのインデックス型投信を取り扱えないという皮肉な状態になっています」
せっかく個人投資家のためにいち早くサービスをスタートさせたSBI証券、楽天証券は微妙な気分だろう。自由に入れ替え、追加ができればよいのに。
ただ、自由にしすぎると瞬く間に100本以上の投資信託がiDeCo対象になり、初心者にはハードルが高くなる。現状でちょうどいいのかもしれない。
対面の金融機関ではSMBC日興証券と三井住友銀行の「みらいプロジェクト」が良心的。手数料は最低限で、確定拠出年金専用の「SMBC DCインデックスファンド」シリーズ(信託報酬0.1%前後)の投信を用意している。S&P500の投資信託は0.0968%(税込み)、先進国株式(MSCIコクサイ)の投資信託は0.1023%と、eMAXIS Slim並みの低コストだ。
◯カン・チュンド/インデックス投資アドバイザー。創業22年の投資信託クリニック代表。「投信ブロガーが選ぶ!ファンドオブザイヤー」の運営委員を務めるなど良質な投資信託の普及に尽力
(構成/編集部・中島晶子、伊藤忍)

※「AERA Money 2022秋冬号」から抜粋