かの地のバス停を配したうえ、店名看板の書体も台湾っぽい。細部にまでこだわった外観 (撮影/楠本涼)
かの地のバス停を配したうえ、店名看板の書体も台湾っぽい。細部にまでこだわった外観 (撮影/楠本涼)
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 午後4時になると、多くの客が来店。座席はあっという間に埋まり、皆、屋台の台湾料理に舌鼓を打つ。

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 ここは高雄か台北か? 否、実は京都の烏丸! 台湾名物の夜市を忠実に再現した店舗「熱烈観光夜市」である。9月13日の開店以来、満席状態が続く。京都の最新人気スポットだ。

(撮影/楠本涼)
(撮影/楠本涼)

 なぜ古都に台湾夜市? 運営するイコン株式会社の広報担当者が説明する。

「私たちは関西一円で、居酒屋を展開してきました。でもコロナ禍で居酒屋が駄目になったので、新しいビジネスモデルを作ろうと思いました」

夜市を模した屋台で、中国人料理長が腕を振るう。台湾の他にアジア5カ国の料理を楽しむことも (撮影/楠本涼)
夜市を模した屋台で、中国人料理長が腕を振るう。台湾の他にアジア5カ国の料理を楽しむことも (撮影/楠本涼)

 最初にチーズと生ハチミツの専門店、次いでチキンとサムギョプサルに特化した韓国料理店を出したところ、どちらも盛況。第3弾として、夜市の雑多な感じを再現した店を出してみてはという結論になったという。

「こういう雰囲気を感じられる店が京都にはなかったので」

手前から時計回りにカキオムレツ660円、焼き小籠包(2個入り)385円、台湾麺線(ジーパイ)660円、胡椒餅385円(すべて税込み) (撮影/楠本涼)
手前から時計回りにカキオムレツ660円、焼き小籠包(2個入り)385円、台湾麺線(ジーパイ)660円、胡椒餅385円(すべて税込み) (撮影/楠本涼)

 昼は紅葉見学ではんなり京都、夜は雑多な台湾……。コロナ収束後の旅の楽しみが増えた!?(文/本誌・菊地武顕)

週刊朝日  2021年10月22日号