竹中平蔵氏(C)朝日新聞社
竹中平蔵氏(C)朝日新聞社

「竹中さんは小泉純一郎元首相の経済改革で政策立案の旗振り役を務め、菅義偉前首相からも絶大な信頼を得ていた。ただ景気が上がった実感がない国民からは批判的な声が多い。岸田さんは竹中さんと距離を置く可能性が高いが、対案があるのかというと不安が残る。金をばらまくだけなら安倍政権からの流れと変わらない」(民放テレビ局政治部記者)

◆”権勢”を振った竹中氏に迫る落日 

竹中氏のこの動画のコメント欄には、「僕も固有名詞の登場には驚き、違和感を感じました。ありがとうございました。高評価押しました!」と竹中氏に共感するコメントが見られる。

 その一方で、「国会で固有名詞が何度も上がるほど、貴方の推進した政策が、日本経済の停滞を招いていると、思われているのです。今回だけに限った事ではない。『民間議員は意見を言うだけだ』と言う、無責任で思慮の無い発言をしないで頂きたい。貴方のその一言が、国民の人生や生命を左右しかねないと言うことを、肝に命じていただきたい」という指摘もあった。

 安倍・菅政権で”権勢”を振るった竹中氏にも落日が迫っている。

「総務相時代に竹中氏の秘書官を務め、竹中グループの一員だった元官僚の岸博幸・慶応大大学院教授が菅政権の折、内閣参与を務めていましたが、岸田政権になって外れました。岸田首相は富の分配を主張するなど竹中氏とは路線が真逆。今までのように政策に口を出すことは難しく、冷や飯となるだろう」(官邸関係者)

 竹中氏の一連の政策が日本国民にとって良い方向に向かったか、そうではないか。SNS、ネット上では批判的な意見が目立つのは事実だが、今後の政権運営によりその功績が見直される日が来るだろうか。

(安西憲春)

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