経営側の人間にももちろん「営業マインド」は必要ですし、もっと言えば営業部門以外、たとえば法務や総務、財務・経理の社員にも、「お客様があってこそ成り立っている会社の一員なんだ」という意識が大事です。
お客様フレンドリーな財務・経理、お客様にご満足いただける法務、お客様目線の総務であるべきなんです。そして、そこを皆が意識して会社が回っていると、営業の現場にいる社員への理解度も違ってくると思います。
つまり、「全員で営業している」ということなんだと私は考えています。「お客様起点ですべての物事を考えていく」。とくに私たちのような小売業で働く者にとっては、忘れてはならないことです。
竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
※AERA 2021年11月1日号