プロ初完封で巨人に勝利し、喜ぶヤクルトの奥川(中央)=11月10日
プロ初完封で巨人に勝利し、喜ぶヤクルトの奥川(中央)=11月10日

 CSファーストステージでロッテは佐々木朗希を6日の第1戦先発に立て、好投した。奥川とともに、高卒2年目の投手が大舞台の初戦で、まったく動じたそぶりを見せなかった。ロッテは今後、どこで佐々木朗希を使うかな。もっと先まで見ていたい投手の一人である。山本由伸にしたって23歳。投手は本当に若い世代が活躍している。これは打者に大きな刺激を与えるはずだ。「若い力」が席巻した今年のプロ野球のレギュラーシーズンだったけど、短期決戦になっても、その勢いを感じるよね。

 最後に日本ハムの新庄剛志監督の話題にも触れよう。8日から10日まで沖縄での秋季キャンプを視察し、その一挙手一投足は大きな話題を呼んだ。一番は「選手の目の色が変わった」という稲葉篤紀GMのコメントだ。チームを作る上で「選手がその気になること」がまず大前提である。その意味で新庄監督の視察は大成功と言えるのではないだろうか。ただでさえ、若い選手が多い日本ハム。2月の春季キャンプ、オープン戦、そして開幕へどうつなげていくか、楽しみになってきた。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

※この原稿は11月12日より前に執筆しました。

週刊朝日  2021年11月26日号

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東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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