鈴木誠也
鈴木誠也
この記事の写真をすべて見る

 MLBでは、選手会との間で交渉が行われていた新労使協定の合意がないまま、現行の協定失効期限を迎えた12月2日(現地時間:以下同)に、球団経営陣側によるロックアウトに突入した。これによりMLBのすべての業務は停止され、選手による球団史施設への立ち入りは禁止、また、選手のトレードや現在行われているFA選手の交渉も凍結される事となった。これにより、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指している鈴木誠也も大きな影響を受ける。交渉期間中の中断に加え、このまま同ロックアウトが長期化すれば、メジャー移籍が遅れる可能性も出ている。

【写真】“驚くほど美しい妻”と米で話題になったマー君の奥様はこちら(他7枚)

 だが、本人は現状を冷静に見据え構える様子だ。ロックアウト決定後、鈴木はマツダスタジアム(広島)での取材に応じ、「わかっていたこと。(移籍先など)あわてて決められるようなことではない。代理人と話をしながらどういう風にやっていくか、ずっと考えていた。焦りもない。いま自分ができることをやるだけ」とコメントしている。

 11月22日から、MLBの全30球団と交渉が可能になった鈴木は、アメリカでも大きな話題となっている。現地メディアは、ニューヨーク・ヤンキース、ボストン・レッドソックスといった人気球団や、今季のワールドシリーズ覇者であるアトランタ・ブレーブスなどが獲得を狙っていると報じている。また、鈴木の代理人を務めるジョエル・ウルフ氏は、すでに15球団近くが接触してきていると明かしている。

 鈴木と交渉を始めたチームの中でも、シアトル・マリナーズは、特にその獲得に熱心なようだ。12月1日、マリナーズの地元紙『シアトル・タイムズ』は、同球団のジェリー・デュポットGMが鈴木とオンラインで面談をしたと報じ、「どのような結果になるかはわからない」と断りながらも、「我々は彼に興味がある。彼は最高の選手だ」という同GMのコメントを紹介した。

 鈴木に関しては、マリナーズの地元メディアからも高い関心が寄せられている。マリナーズの専門メディア『ルックアウト・ランディング』は、11月3日、つまり鈴木がメジャー移籍を正式に発表する前から、「契約すれば外野陣は(攻守共に)劇的に向上する」と獲得を進言していた。また、別の専門メディア『SoDo Mojo』も、「鈴木はマリナーズに多くの価値をもたらすだろう」と述べている。

次のページ