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 ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、の千世ちゃんです。

【写真】こんな姿見たことない! 枯れ葉をやさしく抱えて立ち上がる猫

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 最初に千世(写真、雌)を近所で見かけたときは歯周病でヨダレを垂らし、固形のフードは食べられない様子。ウェットフードを持っていけば他の野良猫に奪われる。

 保護団体に連絡したが、なしのつぶて。悩んだ末にSNSに投稿したら協力してくれる女性が現れ、無事捕獲。そのまま動物病院へ。

 こうして先住猫2匹がいるわが家の3匹目になったのが4年ほど前だ。

 当時推定10歳ぐらいで、人間に飼われた経験はなさそう。長い間人間におびえながら暮らしてきたのだから、人が怖くて当たり前。いきなり捕獲器に閉じ込められて病院に連れていかれ、恐怖以外の何物でもなかっただろう。

 当初はケージで暮らしていたが、威嚇しまくり、手を出せば逃げる引っかくで、ほとんど触れない。しかし数カ月すると、ケージの中でならなでるとゴロゴロ言うようになり、ケージの扉を開けた。

 わが家は猫のために押し入れなどは全て開けてある。千世は押し入れの上の天袋へ入ってしまった。そこに寝床を入れてやったが、脚立に上がらないと姿も見えない。

 食事だけは台所で食べていたが、それも私のいないときに限る。おやつはいまだに天袋で食べる。

 その後、少しずつ降りてくるようになったが、なぜか押し入れで寝てるときだけなで放題だ。それ以外の場所では絶対に触れない。近づこうものならダッシュで逃げる。

 おやつを見せると、天袋に上がってスタンバイするものの、皿を置こうとするとパンチ炸裂。威嚇の嵐……。

 そのくせ私の入浴中には脱衣所に来たり、台所で振り向いたら足元にいたり。全然可愛くないけど、なんとも可愛いやつなのだ。(東京都小平市/56歳/会社員)

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週刊朝日  2021年12月31日号