林芳正外務大臣 (撮影/写真部・戸嶋日菜乃)
林芳正外務大臣 (撮影/写真部・戸嶋日菜乃)

林:そうですね。私の母方の祖父が非常に音楽好きで、レコードもずいぶん持っていて、山口の宇部市でフィルハーモニック・ソサエティというのをつくって、みんなで鑑賞会をやってたんです。その影響もあって、子どものころに母がレコードを聴いてたんですね。だから大人になって、たとえばシューベルトの「未完成」とか「ベト7」(ベートーベンの交響曲第7番)とかを聴くと、聴いたことがあるような気がしたんですね。

真理子:なるほど。音楽は今後もずっと続けていただきたいです。

林:中国の古典に「壺中の天」という言葉があります。小さい壺の中の天、つまり自分の世界、熱中するもの、趣味を持て、ということですね。音楽は一人でもできますし、みんなでやるともっと楽しいので、歌ったり楽器を弾いたりという趣味は、ずっと持ち続けたいですね。

真理子:テニスもなさるんですよね。林大臣の欠点って何ですか。

林:字が汚いことですかね(笑)。

真理子:これから色紙に書を頼まれることがいっぱいあるんじゃないですか。

林:若手議員のころは「大臣にでもなったら書きますよ」なんて言ってましたけど、なっちゃったからね。“文字”じゃなくて“恥”をかいてるという感じです(笑)。

真理子:大臣には東日本大震災の遺児・孤児のために個人的にいろいろお力を貸していただいて、奥さまは私たちの会(3、11、塾)の理事として活動なさって、本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

林:いえいえ、こちらこそ。

真理子:きょうはご多忙のところどうもありがとうございました。

(構成/本誌・直木詩帆 編集協力/一木俊雄)

林芳正(はやし・よしまさ)/1961年、山口県出身。84年、東京大学法学部卒業後、三井物産入社。91年に渡米し、上院議員のもとマンスフィールド法案を手がける。94年、ハーバード大学ケネディ行政大学院修了。95年、参議院議員選挙で初当選、5期目途中に辞職。21年衆院選山口3区で初当選。防衛大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、農林水産大臣、文部科学大臣などを歴任。11月から現職。著書に『国会議員の仕事 職業としての政治』(共著)。

週刊朝日  2021年12月31日号より抜粋

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