イラスト/小田原ドラゴン
イラスト/小田原ドラゴン

 たとえば、行政ができないというのなら、チェックを含めて行政職員を増やす方向じゃダメなのか。そうしたら雇用も増えるし、不透明な公金の使い方もマシになるのでは。それでも完全にサポートできない部分を、民間団体に任せるというのじゃダメなのか。公と民間のバランスを取った方がいいと感じる。

 彼女たちが正しいところもある。が、間違っているところもある。こんなに話題になっているのに、政治家はそのジャッジもしやしない。野党サイドは彼女たちが支援者だということでいいなりに見えるし、与党サイドは首を突っ込んだら損、という感じだ。かなり面倒くさい人たちなのは間違いない。そういった面倒くさいことの公平なジャッジを、政治家には期待するのに。

 肝心なのは、被害を受けている女性たちが全員きちんと守られること。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

週刊朝日  2023年2月3日号

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