料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「柚子胡椒」。
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そろそろ青唐辛子の季節が終わりを迎えますが、その前に忘れてはいけないのが柚子胡椒作り。私は信州の友人が育てた青唐辛子を使って、毎年のように作っています。ピリッとした辛みは幅広い料理と相性がよく、重宝しますよ。
材料は柚子の皮、青唐辛子、塩のみ。胡椒は入りません。九州あたりでは唐辛子を「こしょう」と呼ぶのだとか。
作り方はいたって簡単。ただし青唐辛子は刺激が強いので、取り扱いにはご注意を。くれぐれも青唐辛子を触った手で目をこすったりしないようにしてください。
今回は青柚子を使いましたが、手に入らなければ黄柚子でも構いません。皮をすりおろす時、白いワタは苦みがあるので表面の皮のみおろすようにしましょう。
作りたては辛みが強いので、密封瓶に入れ、数日冷蔵庫でねかせるのがおすすめ。味がまろやかになりますよ。お刺し身や鍋料理の薬味はもちろん、パスタや焼き肉にほんの少し加えるだけで、さわやかな香りが食欲をそそります。
(構成/沖村かなみ)
■柚子胡椒
【材料】(2人分)青唐辛子10本(30g)、柚子の皮3個分(10g)、塩小さじ1/2
【作り方】(1)青唐辛子は縦半分に切り、ヘタと種を取ってみじん切りにする。(2)柚子はよく洗って水気を拭き取り、おろし金で表面の皮をすりおろす。(3)すり鉢に青唐辛子、柚子の皮、塩を入れ、細かくなるまでよくすりつぶす。
【ワンポイントアドバイス】種はスプーンで取り除く。刺激に弱い人はポリエチレン手袋をはめるといい。
青唐辛子と柚子の皮はすり鉢以外にフードプロセッサーを使って細かくしても。
※週刊朝日 2022年10月28日号