ひんぱんに起きる頭痛は、「脳過敏症候群」かもしれません ※写真はイメージです
ひんぱんに起きる頭痛は、「脳過敏症候群」かもしれません ※写真はイメージです
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 悩んでいる人が多いにもかかわらず、軽視されがちな頭痛。近年の研究では、痛みの水面下にある脳の異常な状態が分かってきました。多くの頭痛患者を治療している清水俊彦先生に、頭痛のケアについてお聞きしました。(自分で自分の健康を守るための健康情報を発信する「セルフドクターWeb」より転載)

【写真】教えてくれたのは多くの頭痛患者を治療している清水俊彦先生

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■新型頭痛「脳過敏症候群」とは?

 頭痛はあまりに身近な痛みであるためか、それほど重要視していない人も多いのではないでしょうか?

 頭痛にも様々なタイプがあり、日常生活の中で慢性的に起こる片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛など、いわゆる慢性頭痛(一次性頭痛)と呼ばれているものがある他、クモ膜下出血や脳腫瘍など、重篤な病気の一症状として現れる頭痛(二次性頭痛)もあります。

「慢性頭痛は命にかかわるものではありませんが、ただの痛みとして軽視してはいけません」と語るのは、頭痛専門医の清水俊彦先生。痛みの水面下にある脳の興奮状態を放置しておくと、新型頭痛ともいわれている「脳過敏症候群」に進行させてしまうことがあると言います。

 脳過敏症候群とは、片頭痛や緊張型頭痛などを長年放置していることなどにより脳が興奮しやすくなり、ちょっとした刺激でも頭痛が起きるようになる疾患。頭痛以外の症状に、耳鳴り、めまい、頭鳴、抑うつ感、不眠、イライラなどがあります。

 そもそも、慢性的に頭痛が起きる人の脳は、生まれつき敏感な性質をもっていると、清水先生は言います。

「脳のセンサーが敏感。つまり、脳の働きがよ過ぎるのです。度を過ぎると頭痛や不快症状につながりますが、能力や才能としてプラスに働く側面も。夏目漱石や芥川龍之介も頭痛もちだったといわれています」

 脳過敏症候群の場合、頭痛に精通した医師による治療を要します。水面下にある脳の異常な興奮を、処方薬であるトリプタン製剤で鎮めることが主な治療法となりますが、清水先生いわく、「治療の極意は生かさず殺さず」。脳の過敏性を完全に抑え込むことは、その人の能力や才能を抑え込むことになってしまうからです。

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年代によって頭痛の特徴や症状は異なる