作家・室井佑月氏は、旧統一教会と接点を持つ政治家が次々と明るみに出る中、関係清算に煮え切らない態度を取り続ける議員に苦言を呈する。
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8月20日付の毎日新聞デジタル、「旧統一教会と『接点あり』の副大臣ら23人に 新たに4人認める」という記事によると、
「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関わりについて、第2次岸田改造内閣を支える副大臣・政務官の計54人を対象に毎日新聞が12日に実施した調査で、当日未回答だった6人のうち5人が20日までに議員事務所を通じて文書などで回答し、教団との接点を認めた議員は4人増えて計23人となった」
一人だけ「調査中」といって回答をしなかったのは、井野俊郎副防衛相(わざと名前をあげておきました)。
井野氏を除いても、23人。これに、教団などとの接点を持っていたことがすでに判明した、閣僚7人と党四役の1人を加えると31人。除いた人を加えると32人か。
非常に多くないか?
記事に書かれていたが、新たに接点を認めた4議員のいずれの事務所も、今後は教団側と、
「関係を持たない」
といっているそうだ。どこまでその言葉を信じていいのだか。
8月15日、岸田内閣は旧統一教会と閣僚ら政務三役の関係について、「個人の政治活動。調査する必要はない」
とする答弁書を閣議決定した。甘すぎる。
たとえば、旧統一教会との近さを指摘されながら、すっとぼけを決めていた萩生田政調会長は今年の6月、教会の関連施設に生稲参院議員を連れて行ったことをスクープされると、18日にぶら下がり会見に応じ、そのことを改めて認めた。
しかし、今後は団体との関係をどうするのかと記者に聞かれると、
「一線は画していく。今後は適切な関係を」
というのみだった。きっぱりと「もう付き合わない」とはいわない。
あたしはこの会見を観て、団体側に脅されている可能性もあるのではないかと思った。