「コンビニ百里の道をゆく」は、53歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
* * *
人生100年時代。いま53歳の私は折り返し点あたり。「ちょうどギリギリの世代だな」と思うことがあります。
一つは、世の中のIT化に対してどれほど順応できているかという点です。私は学生時代に携帯電話もなかった世代。デジタルネイティブ世代と比べると、ITを「使えるけど使いこなせない」微妙な狭間世代かな、というのが正直なところです。
電話も社会人になってしばらくは、固定でした。学生の頃、ガールフレンドの家に電話する時は「お父さんが出たらどうしよう」と緊張したものです(笑)。でも逆に言えばデジタルネイティブ世代はアナログ世代のそういった「ドキドキ感」を味わっていないわけです。そう考えると、私たち狭間世代は「両方の感覚」が味わえている楽しい世代かなとも思えますね。