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アメリカの竜巻シーズンは、4月から6月です。世界中で最も多くの竜巻がアメリカ中部で発生しているのですが、日本でも竜巻の発生は決して少ないとは言えません。

アメリカ 竜巻シーズンに

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アメリカの竜巻シーズンは4月から6月ですが、今年2023年は、すでに竜巻による被害が相次いで発生しています。
ミシシッピ州では、現地時間3月24日から25日、竜巻により、少なくとも20人以上の死者や行方不明者、けが人が出るなど大きな被害が発生、その数日後、テネシー州でも竜巻により、少なくとも20人以上の死者、住宅が倒壊するなどの被害が出ているようです。

アメリカでは、平年して年に約1300個の竜巻(tornado)が確認されています。上の図は、竜巻の洲ごとの年間平均回数です。
世界中で最も多くの竜巻がアメリカ中部で発生しており、この地域は、竜巻街道(tornado alley)と呼ばれています。春になると、メキシコ湾からの暖かく湿った空気と、ロッキー山脈からの冷たい空気が合流する地域です。

参照:national weather service ホームページ
https://www.weather.gov/jetstream/tornado

アメリカと日本の竜巻の違い 竜巻の確認数は日本も少なくない

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日本では、平均して年に約25個の竜巻の発生が確認されています(2007~2015年、海上竜巻を除く)。単位面積に換算すると、日本での竜巻の発生確認数は、アメリカの半分くらいで、決して少ないとは言えません。

竜巻やダウンバーストなどの突風で発生した被害の状況から風速を大まかに推定する藤田(F)スケールでは、上の表のように、被害が大きいほどFの値が大きく、風速が大きかったことを示します。

アメリカでは、Fスケールが2つ増加すると、確認数は10分の1程度に減少します。日本では10分の1から100分の1くらいになり、Fスケールの増加に伴う確認数の減少が顕著です。なお、日本ではF4以上の竜巻は確認されていません。

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竜巻は一般的に、中緯度の平地で発生する傾向があります。
アメリカでは、フロリダ半島南端からカナダ領に至る緯度範囲で発生が見られます。一方、西部のロッキー山脈は高地になっており、竜巻が発生しにくい地域になっています。
日本では、北海道から沖縄に至る全国で発生が見られます。日本の国土は多くが山地であるため、海岸線沿いでの発生が多くなっています。

竜巻の発生は、アメリカ、日本のともに、1年を通して見られますが、最も多く発生する月は、アメリカは5月と6月、日本では9月と10月です。アメリカ中西部で観測される竜巻は、スーパーセルと呼ばれる回転する巨大積乱雲を伴って発生することが多い特徴があります。
一方、アメリカのカリブ海沿岸や日本では、小型のスーパーセルが発生する傾向があり、活動が弱い前線周辺ではスーパーセルを伴わない竜巻も多く発生していると言われています。

竜巻の被害は、アメリカでは1年間あたり平均で54.6人が犠牲になっています(1975年~2000年までの26年間の平均値)。
日本では、1年間あたり平均で0.58人が犠牲になっています(1961年~1993年までの33年間の平均値)。日本の竜巻で最大の人的被害は、2006年11月7日に北海道佐呂間町で発生した竜巻(F3)による被害で、死者は9名になりました。

参照:気象庁ホームページ
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado1-3.html

日本でも大気の状態が不安定になる場合 竜巻など突風に注意

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日本で竜巻が多く発生するのは秋ですが、この時期でも大気の状態が不安定になる場合は、注意が必要です。

向こう一週間では、6日から7日は日本海を低気圧が進み、本州付近を前線が通過する見込みです。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になるでしょう。
広く雨が降り、雷が鳴ることもある見込みです。この雨や雷雨は、まる1日程度続くこともあるでしょう。
雷雲の周辺では、竜巻など突風が発生することがあります。発達した積乱雲が近づく兆しがある場合は、直ちに安全な建物の中などに移動して下さい。