かつて日本人は、「アメリカ(海外)で大人気!」というフレーズに、反射的に警戒心を抱いてきた。そしてそれは、野茂と中田のおかげで払拭できた。ま、いまでも芸能とか文化みたいな分野に関しては警戒を解いてはいけないが、とりあえずスポーツに関しては「活躍」を数値化できるし。

 で、本当に気になるのはイチローである。活躍が数値化される前段階のいま、連日スポーツ紙やらをにぎわせているイチローの「メジャーも脱帽」的な報道に、久々に警戒心を抱いてしまうのだ。いや、技術的なことを監督に褒められたとかいう話はまだいいのである。向こうに行ったとたんに大歓迎、報道陣殺到、NBAの始球式やったり、早くもサインボールにすごいプレミアがついているとかいうのが、どうも腑に落ちない。アメリカ人が、日本から来た野球選手にそんなに注目するとは思えないもの。まだ見もしないうちから。何かあるだろう、からくり。べつに裏事情を知ってしたり顔をしたいわけではないが、でもこの久々に感じる警戒心。なんとも言えんな。シーズンが始まればはっきりするだろうから、そんなことはどうでもいいんだろうけど。

 さて、新庄のフェラーリのオークションはいくらくらいまで値が上がってるんだろうか。調べようと思ったら、オークションを主催しているプロバイダーの会員にならないと中に入れない仕組みになっていた。冷やかしシャットアウトってことか。冷やかしてみたかったのに。

週刊朝日  2022年8月19・26日合併号

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