漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「赤いナースコール」(テレビ東京系 月曜23:06~)をウォッチした。
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風呂敷をたたまないことで定評がある秋元康企画・原作。今回は病院を舞台にした「史上最恐ミステリー&ノンストップラブサスペンス」だって。
自動車事故を起こした翔太朗(佐藤勝利)とアリサ(福本莉子)のカップルが運ばれた病院は、何かがおかしい。
別々の病室で、会わせてもらえない二人。ナースコールを押そうとすると、なぜかピリつく他の患者たち。医師や看護師のあやしげなムーブ。
病院外では、猟奇連続殺人事件(遺体の一部が持ち去られている)が起きている。そして翔太朗と同じ病室の患者も次々と殺されていく。
ベッドの下から発見される切断された遺体。寸胴鍋で煮込まれる下半身。ドラム式洗濯機の中で、遺体の一部がグルグル回る(これ「あなたの番です」でも見た!)。
暗闇から老婆が飛び出すわ、サルのおもちゃはシンバルシャンシャンするわ、板尾創路(医師)は霊安室で看護師とエロ行為するわのB級ホラーギミック大売り出し。
なんたって一番のホラーは看護師役の浅田美代子が「21歳」だと言いはることだ。「リカ」シリーズの高岡早紀だって自称28歳だったのに、美代子のサバでかすぎ~。
ただこのドラマのカギは、翔太朗の職業が脚本家であることじゃないか。見舞いに来たプロデューサーは、現在起きているこの事件をドラマ化しようと彼に持ちかける。
翔太朗は言う。「プロットをちゃんと作らないと。後で視聴者に伏線回収できてないって、いろいろ叩かれますからね」
秋元さん、いつも叩いてごめんねごめんね~!つまり本作「赤いナースコール」こそ、翔太朗が書いた脚本をドラマ化したものでは?
看護師・西垣(浅田美代子)が、同僚の山根(ベッキー)と「自分の役を誰に演じてほしいか?」と話すシーンがある。