もし進行性の病を抱えているとすれば、精神面にどのような影響を及ぼしうるのだろうか。
「どんな病気でも、体調が悪いときはネガティブな思考をしやすくなりますが、そのうえ進行性の病気であれば、やはり落ち込む人は多い。以前ほどたくさんのことは考えられなくなり、冷静に問題処理する能力は落ちやすくなります。油が乗っていた時とは違う状況だと思います。人の体調や精神状態は一定ではないので、一人に権力を集中させている状態はやはり危険だと思います」
状況だけでみれば、プーチン大統領は精神面で健全な状態を保てているとは限らず、一定の懸念材料を抱えているといえる。ただ、益田院長は次のような可能性も指摘する。
「今は戦争という異常事態。有事の時には相手の裏をかき、他人が想像できないようなことをしなければ勝負に勝てません。さまざまな計算の上での判断かもしれません。演じている可能性も否定できないと思います」
(AERA dot.編集部・飯塚大和)