剛:KinKi Kidsとはもう一人の存在があって成立している大切な世界です。一人の世界はKinKi Kidsであってはならない堂本剛という大切な世界。それは、ジャニー(喜多川)さんの教えでもありました。僕の中でも二人で旅する喜びと一人で旅する喜びへの愛情が明確にあるからでしょうか。旅路をごちゃ混ぜにしたくないし、はっきりと分けることで、尊重し守ってあげられるものがあるから。違う歌を2曲同時に歌うことなんてないじゃないですか?
去年ファンになりましたと伝えてくださる方もいます。何年経っても新しい人との出会いを、二人でも一人でも求め続ける気持ちも理由かもしれませんね。それぞれの旅で出会った、過去現在未来のすべてを尊重し、守ってあげたいなと思っています。
──今後のビジョンは?
光一:今までと何も変わらないですよ。もし何かが変わっていたとしても、そうしようと思ったわけではないですし。剛くんがよく言いますけど、若いころは忙しすぎて、記憶が飛んじゃってる。そういう意味では、昔から、グループとしてこうなりたいと思ってたんじゃなくて、自然とこのかたちになってきた。そのスタンスは変わりませんね。
◆グループと自分 どちらも大切に
剛:終わりよければすべてよしみたいなのがすごく嫌なんで、一日一日少しでも自分らしく生きたいです。で、その自分の行動とか姿勢が誰かを勇気づけたり、ポジティブな何かを生み出せたりしたら幸せかなって。
自分の人生にこれだけたくさんの人が寄り添ってくださるのは幸せなことですので、感謝を忘れずに、期待していただいていることに、自分はなくさずできる限り向き合って過ごしていく。それでふと空なんか見上げたときに、「自分らしい人生を生きられてるなー」って思えたらいいですね。
──活動の中でジャニーさんを思い出す瞬間は?
光一:随所でありますよ。彼ならこう言うだろうな、ってことが多いかな。今年の1月1日、東京ドームでピアノ一本でライブやったときにしても、「僕寝ちゃったよ」って絶対言うだろうな、とかね。
とはいえ、いままでジャニーさんの意見に必ずしも従ってきたわけではなくて。結構僕は反抗もしてきましたから。そういう中でも、ジャニーさんの思いを叶(かな)えよう、とやってきたことは多かったな、と改めて思います。