対策の内容を「換気」重視にシフトしていくべきだという声もある。
「空気感染を防ぐポイントは換気です。換気が良い建物ならば感染リスクはぐっと下がりますし、反対に古い雑居ビルなどで空気清浄機や紫外線を当てるなどの対策をとっていない空間はリスクが高い。こうした対策に絞って実施していくべきです」(上理事長)
なお、換気の大切さは、一般家庭でも変わらない。
「エアコンは換気能力がないものがほとんどです。部屋の空気を回しているだけなので、ウイルスそのものが漂っていることになる。冷房効率は悪くなりますが、換気は定期的に行ってください」(松本教授)
最後に、お盆や夏休みで帰省を考えている人は、どうすればよいのか。
「ワクチンの効果が強く出る期間が仮に1~2カ月だとすると、今打てば9月ごろまで効果が持続します。お盆やシルバーウィークの期間の帰省や旅行に合わせた接種という考え方はできます。さらに、帰省前にPCR検査や抗原検査を受けるといいでしょう」(上理事長)
(本誌・太田サトル、松岡瑛理、佐賀旭)
※週刊朝日 2022年8月5日号