村元哉中選手(撮影・小黒冴夏)。【5月30日発売のAERA6月6日号には村元哉中・高橋大輔選手が登場】
村元哉中選手(撮影・小黒冴夏)。【5月30日発売のAERA6月6日号には村元哉中・高橋大輔選手が登場】

 村元選手が現役続行を意識したのは、実は世界選手権の後だった。終えて感じたことは、「自分たちの世界での位置が見えてきた」「ようやく世界の舞台に立てた」。アイスダンスを始めて2年間走ってきて、やり切った感もあったが、「まだまだ、いけるんじゃないかな」と感じていたという。

■答えは自分の中に

 一方、その思いを受けて考えたという高橋選手は、世界選手権が終わった時の心境の変化、アイスダンスを始めてからの2年間の思いに触れ、やはり、答えについては「自分の中にはすでにあった」と語った。

 高橋選手はシーズンをこう振り返った。

「(自身を)アイスダンサーと表立って言っていいかな、と思ったのが、(アイスダンスを)1年やって次のシーズンの、NHK杯やワルシャワ杯が終わったあたり。そうなってから、世界選手権までは本当に一瞬だった」 

高橋大輔選手(撮影・小黒冴夏)。【5月30日発売のAERA6月6日号には村元哉中・高橋大輔選手が登場】
高橋大輔選手(撮影・小黒冴夏)。【5月30日発売のAERA6月6日号には村元哉中・高橋大輔選手が登場】

 もちろん、精いっぱいやった。だが、「一瞬だった感」が強かったからこそ、「もうちょいできるというか、やっと自分の中でわかりだしたところだった」。だから、「続けるんだろうな、という感じが漠然とあった」という。

■気持ちに正直になりたい

 それでも、一度周囲やスケートから離れたオフの期間に、「自分の素直な気持ちに正直になりたい」と考えてみた。その間、「やらない」という選択肢は、「出てこなかった」。 

 現役続行を決断した背景やこれまでの歩みについて語る村元・高橋両選手のロングインタビューは、オンラインで配信されている。また、5月30日発売のAERA6月6日号の表紙にも登場、インタビューに応じている。

 二人が明言したのは「まずは1年」。アイスダンス選手として、来シーズンの1年、競技生活を続行する。さらなる進化を遂げるだろうアイスダンスに注目したい。

(編集部・澤志保)

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