「コンビニ百里の道をゆく」は、52歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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ラグビーのトップリーグを刷新して今季から始まった「ジャパンラグビー・リーグワン」。先月下旬に行われた初代王者を決めるプレーオフも、見事な熱戦続きでした。
そのリーグワンの理事長を務めておられるのが、私の前にローソン社長だった玉塚元一さん。ずいぶん昔からあこがれの人でした。
というのは、玉塚さんは慶応義塾大学時代、関東大学ラグビーのスター選手だったからです。
テレビで見た1985年1月の全国大学ラグビーの決勝戦。地元関西出身で大ファンだった故・平尾誠二さん率いる同志社と、平尾さんと同期の玉塚さんがフランカーを務めていた慶応との、歴史的熱戦でした。
まさか、その玉塚さんとローソンでご一緒することになるとは、夢にも思いませんでした。
私は大阪の高校でラグビー部員でした。花園出場などは夢の夢、というレベルでしたが、人気ドラマ「スクール・ウォーズ」に感化され、ラグビーに熱中していました。
私がラグビーに魅力を感じたのは、「ONE FOR ALL/ALL FOR ONE(1人はみんなのために/みんなは1人のために)」というラグビーの精神です。
弱小チームの寡黙な仲間が、強豪校との試合で突然、相手の巨漢選手の足首に頭から果敢なタックルを入れたりするんですね。そんな姿からも得るものは大きかったと思います。
さらに最近の日本ラグビーには、そこに「多様性」という価値が加わった。
国籍や出身地も違う選手たちが「ワンチーム」を掲げて共に戦う。まさにダイバーシティーがそこにはあり、多くの示唆をもらえている気がしています。
今後も、日本ラグビーと、「リーグワン」には大注目です!
竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長