※写真はイメージです(GettyImages)
※写真はイメージです(GettyImages)
この記事の写真をすべて見る

大人も子どもも同じ!心理学でいう「防衛機制」で無意識に反発してしまいます

 子どもに注意をしたときに、「だって〇〇だもん!」と言い訳をしたり、人のせいにしたり、聞こえないふりをしてみたり、ヘラヘラ笑っていたり……と、反省しているように見えないことがありますよね。

子どもが反省から逃れようとするのには理由があります。人間の心には、心理学でいう「防衛機制」という働きがあって、ストレスや恐怖を感じたときに、無意識に自分の心や精神が壊れないように、守ろうとするんです。

子どもは自分を守ろうと必死

 そこでどうしたらいいかというと、「防衛機制」が働かない環境にすることが必須になります。

 反省を促したいからと圧をかけると、子どもは自分を守ろうと必死になってしまいます。そんな状態の子どもが、間違いに向き合って次はどうすればいいか考える、なんていうのは不可能ですよね。

 そういう場合は、叱る前に「心と精神が傷つかない保証をする」そして、子どもに対して「すでに許されている」という状態を作る、この2つが重要になります。

心が傷つかない保証

 まず「心と精神が傷つかない保証」ですが、典型的なのは、大人がよくやる「怒らないからちゃんとお話聞いて」というやり方です。子どもに「傷つけないよ」ということを事前に知らせて、安心して話を聞ける環境にしようとするわけです。

 こうすると、少なくとも急にカミナリを落とすよりは、子どもが素直に聞いてくれることが多いと思います。

 ただ、怒らないと保証したのに怒ってしまった場合、当然、次回から話を聞かなくなってしまいます。ですから、この方法を使うときは、必ず「怒らないという保証」を守ってあげてください。

次のページ
「すでに許されている状態を作る」