毎月1万円を預金でつみたてたら、1年間で12万円、10年で120万円、20年で240万円。メガバンクの定期預金(0.002%)に預け続けても、もらえる金利は20年で1000円以下だ。これが投資信託だと、どうなっていたか?
ネット証券などの投資信託情報では「トータルリターン」や「騰落率」が載っている。これはある地点から計算した増減を表すので、一括投資をした結果のイメージに近い。
投資信託のつみたては毎月、買う値段が変わるので「20年つみたて」ともなると、簡単に計算できない。そこで、三菱UFJ国際投信の協力を得て、つみたてシミュレーションを行った。
同社が運用する、低コストで大人気の投資信託「eMAXIS Slim」シリーズ全13本がシミュレーションの対象。さて、期間10年の成績がいい順にランキングすると……?
※国内リートの過去データが20年分、存在しないためランキングは「期間10年」で掲載しています。よって、国内リートが組み入れられている投資信託(国内リートインデックス、バランス<8資産均等型>は20年のつみたて結果が算出できません
1位はやはり「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」だった。20年間で、財布から出したお金240万円がなんと987万円! ざっくり1000万円ともいえる額だ。銀行引き落としで月1万円をセットするだけで、気づけば4ケタ万円近い金額に増えているなんて、夢のようである。
2位の「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」も20年で796万円と、かなりいい数字だ。中国などのアジア株を入れたくない人の支持を得ている。
国選びすら面倒な人、とにかく国別のリスクを分散したい人には「eMAXIS Slim全世界株式」が買われている。eMAXIS Slimの全世界株式は2種類あるが、人気が高いのは「全世界株式(オール・カントリー)」のほう(4位)。ただ、「増え方」で見ると「全世界株式(除く日本)」が上で、3位につけた。日本人としては切ない限り。