東海地方で活動する「学歴の暴力」というアイドルグループをご存じだろうか。特徴は、メンバー全員が旧帝国大学卒業であること。結成メンバーであるなつぴなつさんと、えもりえもさんは、それぞれ東京大学工学部、京都大学農学部の出身。2022年5月には、名古屋大学情報文化学部出身のあずきあずさんが加わり、3人体制となった。
平日はそれぞれに本業を持っており、ライブやイベント活動を行うのは週末のみ。事務所にも所属せず、楽曲制作から広報活動まで自分たちで手がけるセルフプロデュース形式を取っている。
楽曲の歌詞には「日東駒専早慶すごい やれば できる」(オリジナル曲「学歴の暴力」)、「親や世間体 教師 審査員 戦える武器は学歴だけ」(「形なき暴力」)など「学歴ネタ」が節々に盛り込まれており、強烈だ。いったい、どんな感情が彼女たちを突き動かしているのか。本人達に聞いた。
――自己紹介をお願いします。
なつぴ なつぴなつです。愛知県出身で、今は広報関係の仕事をしています。得意科目は数学。センター試験で2科目合わせて198点(合計200点)でした。
えもり えもりえもと申します。平日は研究機関で植物の研究をしています。いわゆる勉強系の科目よりも、家庭科や美術といった実技系科目の方が本来は得意で、「学歴の暴力」の衣装は全て自分で手がけています。服に熊のぬいぐるみを縫いつけてみたりと、「かわいい」だけでないインパクトあるデザインを狙っています。
あずき はじめまして、あずきあずです。パンが大好きで、今はパン屋さんに勤めています。担当しているのは主にバックオフィス業務です。
──出身大学を全面に打ち出して活動されていますが、大学に入る前から学歴にこだわりがあったんでしょうか。
えもり そこまでなかったです。岐阜県内の進学校に通っていたんですが、周囲に東大や京大を目指す友達が多く、自然な流れで自分も京大を受けることになりました。